眼鏡と屈折異常・目の病気の関係

あなたの眼これだけは知っておきたい眼の病気
東京大学名誉教授 日本赤十字社医療センター名誉院長 増田 寛次郎 先生  東京大学 名誉教授
日本赤十字社医療センター名誉院長
増田 寛次郎 先生
 

目とメガネの話

メガネは、遠視・近視や乱視で近くや遠くが良く見えないとき、年齢と共に近くが見にくくなってきた、眼が疲れるなどの訴えが出たときに、使うことを考える医療用具です。
メガネを『おしゃれ』として楽しむのは結構ですが、本来は、このような屈折異常や調節異常を正すことが目的ですから、それを充たした上でのことと考えてください。
メガネは医療用具ですから、作るにあたっては、まず検査を受けなければなりません。
その段階で、眼に病気があることに気づけば、治療を優先させなければなりません。
そこそこの視力が、メガネを使うことで出ると、安易に作ってしまうことがよくあり、治療の時期を失することもままあります。
病気があることが疑われる場合、ちゃんとした眼鏡店では、すぐに眼科医を紹介しますが、そうでない眼鏡店も、残念ながらまだ数多くみられます。
メガネの度数を決めるのも単純ではありません。
百人の人がいれば、百通りの度になります。
しかも、患者さんのライフスタイルはさまざまですから、それに合せて度数を加減することも必要となります。
もし、未熟な人が検眼すると、病気を見逃したり、適切な度数の決定ができない危険もあります。
メガネを作ることは、簡単なようでなかなか難しいものなのです。
みなさんがメガネを作るとき、直接眼鏡店に行くことが普通、と考えがちですが、日本眼科医会の調査によると問題点のある例が、かなり多くありました。
メガネを作るときは、まず眼科医のところで検査をうけ、その後にメガネの処方箋を出してもらい、眼科医の推薦する店で作製するようにしてください。

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