弱視・ロービジョン・視覚障害について

あなたの眼これだけは知っておきたい眼の病気

物が見える仕組み 屈折異常について

屈折異常の分類少し難しい話になりますが、眼の屈折について説明してみましょう。

眼は一種の集光レンズの働きをしています。
眼に入ってきた光は、角膜と水晶体というレンズで屈折され、眼の底に『像』を作ります。
眼の底には網膜というフィルムに相当する感光膜があり、この情報を脳に伝えることで、物が見えるのです。

眼の屈折の狂い(近視・遠視・乱視)がなければ、この像はピントの合った状態になっています。
私たちの眼は、正常な状態(正視)だと遠くに合うように作られていますから、このままでは、近くがはっきり見えません。

そこで『調節』といって、水晶体をふくらませることで近くにピントを合わせます。
このように正常な場合は、メガネなしで1.2の視力が保てますし、近くも自分の力で楽々見ることができるのです。

 

弱視・小児弱視・ロービジョン・視覚障害

■弱視
弱視とは、視力が発達する途中の乳幼児の時期にものをはっきりと見ることができない状態にあったため、視力の発達が止まってしまった病気、と考えられています。

■視覚の発達
赤ちゃんは、生まれてすぐから大人と同じようにはっきり見えているわけではありません。
成長と共に2つの〝見る機能〟【視力・両眼視】が発達してきます。

■視力
生まれたばかりの赤ちゃんは視線も定まらず、とてもぼんやりと見ています。
それが見ることを続けるうちに、次第に見えるようになり、誰であるかが分かり、笑っているなどの表情まで判別できるようになります。

■両眼視
両眼視機能は生後2か月頃から眼の位置が安定することで、ピントを合わせて物を見ることや、近くの物を見るときに目を内に寄せる動きや、動く物をスムーズに追いかける目の動きが発達してきます。
これにより左右の眼を同時に使う機能が働き、遠近感や立体感が分かるようになります。

■視覚の発達する時期【視覚感受性期】
視力は生後3か月~18 か月ぐらいまでに急激に発達し、8 歳くらいまで緩やかに発達していきます。
成長する過程で何らかの問題が生じ正常に発達できないと、見る機能に影響を及ぼす可能性があります。
問題を残したままにして視覚感受性期を過ぎてしまうと、年齢が大きくなってから治療を始めても、手遅れになってしまうことがあります。

■屈折性弱視
強度の遠視、乱視などが原因でおこる弱視
遠視といえば「遠くがよく見える」というイメージをもっている人も多いと思いますが、視力は近くを見ることにより発達するため、近くにピントの合わない強度の遠視では、視機能の発達が妨げられ、弱視が起きます。

強度の乱視も同様です。
近視の場合は病的な近視でない限りは近くにピントが合うため、弱視にならないことが多いようです。

  • 治療:眼鏡を装用し、網膜上に焦点を合わせることで視カの成長を促します。

※ 遠視 : 弱度の遠視は常に調節をするため、眼の疲れ、充血、頭痛など眼精疲労を起こすことがあります。
強度の遠視はさらに節カを必要とし、調節性内斜視が起きる揚合があります。

■不同視弱視
左右の眼の屈折度のちがいが原因となっておこる弱視
左右の眼の屈折度の差がある程度以上大きくなると、ピントを合わせやすいほうの眼の視覚が優先され、ピントを合わせにくいほうの眼(屈折異常が大きい眼)は弱視化します。
両眼とも遠視で、左右の屈折度の差が3D(ディオプター)以上になると弱視が起きやすいのですが、片眼のみ強度の近視である場合も弱視となることがあります。

  • 治療:眼鏡を装用し視カの成長を促ずと共に、視カが発達している眼を遮蔽し視カの発達が遅れている方の眼だけで見るようにする訓練を行い、両眼の視カのバランスを良くすることで、視カおよび両眼視機能が得られるように促します。

■斜視弱視
斜視のため視機能の発達が妨げられおこる弱視
通常モノを見るときは両眼とも見ようとする方向へ向いていますが、片方の眼が違う方向を向いてる状態を斜視と言います。
斜視の状態が続くと網膜で最も感度の高い黄斑部(おうはんぶ)に像を結ばなくなり、視力の発達が妨げられ両眼視機能の発達が抑えられてしましいます。
この状態を斜視弱視と言いいます。

原因としては以下があります。

  1. 眼球を動かす筋肉のパランスが悪い場合や、神経に異常がある場合
  2. 遠視などの屈折異常や両眼視の異常がある場合
  3. ケガや病気などが原因で片眼の視カが悪くなった揚合
  • 治療:眼鏡の装用、両眼視機能訓練、斜視手術などがあります。

■形態覚遮断弱視
視覚が遮断され起こる弱視
先天性白内障(はくないしょう)や、まぶたの腫瘍、眼瞼下垂(がんけんかすい)、眼帯などにより視覚入力が妨げられることによって起きる弱視です。
新生児にこのような要因がはたらくと、数日間でも弱視化することがあり、注意が必要です。

  • 治療:早急に片眼カf塞がれた原因を解決し、眼鏡装用、両眼視機能訓練などで視カの発達を促します。

 

ロービジョンケア

ロービジョンケアは、低視力者の「残存視機能をいかに生かすか」を目的としています。

視力低下や視野狭窄などにより日常生活に何らかの不自由が生じている場合、様々な視覚的補助具を用いて残存視機能を最大限に活用し視力が落ちる前の生活に近い状態、QOL(生活の質)を出来るだけ元のレベルにまで戻すことが大きな柱となります。

当店では、各大学病院 眼科学教室の先生をはじめ、教育研究機関のご指導のもと、弱視眼鏡・遮光眼鏡・各大読書器・ルーペ等を設置しメガネを掛けても、見えにくい方・視覚障害をお持ちの方への情報提供をしております。

 

身体障害者福祉法による給付制度のご案内

身体障害者手帳(視力・視野)を所有する方が、拡大読書器の購入を希望したとき、福祉事務所、障害福祉担当窓口に申請することで、市区町村の行う助成制度を利用することができます。

身体障害者福祉法による日常生活用具の給付制度を利用して、拡大読書器の入手を希望される方は、このような手続きを行ってください。 (拡大読書器は等級に関係なく給付されます。)

1 眼科(ロービジョン)外来医療施設へ受診
身体障害者手帳(視力・視野)の等級に該当する方は、眼科指定医の診断書を下に、市区町村の福祉事務所、障害福祉担当窓口に手帳の交付申請を行い、取得します。

2 高田眼鏡店ロービジョンルームへご来店、またはお問い合わせ
デモ体験やトライアルなどを重ね、最適な機種を決定、 お見積もりの作成、申請の手続きをお手伝いします。

3 自治体への申請
【必要なもの】

  1. 障害者手帳
  2. 納税証明書
  3. 機種の見積書
  4. 申請許可後に、「日常生活用具給付券」が届きます 。
  5. メーカーより、ご自宅へ直送されます。
  6. 高田眼鏡店担当者がご自宅に設置訪問します。

眼科的情報(視野・視力・疾患名)をふまえた上で、最適な設置場所や テーブル・椅子を選ぶお手伝いをします。
※設置訪問は関東圏内に限らせていただきます。

 

視覚障害者の等級について

日本においては、以前から視覚障害者の等級基準が定められています。
視力障害は、1~6級
視野障害は、2~5級
までの障害程度に該当する方に視覚障害者手帳(身体障害者手帳)が、福祉事務所(障害福祉課)へご本人が申請後、判定によって取得することができます。
取得後は福祉サービスを受けることが可能になります。

等級  視覚障害
1級 両眼の視力の和が0.01以下のもの
2級 1.両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの
2.両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以上のもの
3級 1.両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
2.両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が90%以上のもの
4級 1.両眼の視力の和が0.09以上0.12以下のもの
2.両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの
5級 1.両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの
2.両眼の視野の2分の1以上が欠けているもの
6級 1眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両眼の視力の和が0.2を超えるもの

 

小児弱視等の治療用眼鏡等に係る療養費の支給について

9歳未満のお子様の「弱視」「斜視」「先天性白内障術後」等の治療に眼鏡・コンタクトレンズが必要であると医師が判断した場合、療養費が支給対象となります。

支給額上限

  • 眼鏡(フレーム+レンズの合計):38,461円(税込)
  • コンタクトレンズ(レンズ1枚につき):16,139円(税込)

※実際には、上記金額の3割は自己負担(3歳未満は2割負担となる場合あり)となります。

例えば、40,000円のメガネを購入した場合
38,461円(上限の支給額)×3割(自己負担)=11,538円がお客様の自己負担、
28,462円が支給金額となります。

「治療用眼鏡等」を購入した後に、下記の書類を加入する健康保険の組合窓口等に提出し、療養費支給申請することによって、保険の種類により支給額上限の7割~8割が支給されます。
※支給対象とみとめられない場合、支給されないこともあります。

必要な書類

  1. 療養費支給申請書(加入している健康保険組合窓口等にあります)
  2. 眼科医の「治療用眼鏡等」の作成指示書の写しおよび患者様検査結果
  3. 購入した「治療用眼鏡等」の領収書 (作成指示書の発行日より日付が後であること)再給付につきましては、5歳未満では前回の給付から1年以上後であること、  5歳以上では前回の給付から2年以上後であること。

※自治体によっては、お支払いになった自己負担金の還付請求ができる場合があります。
詳しくは各自治体までお問い合わせください。

 

 

<参考情報>

弱視・ロービジョンケア機能

子供向けメガネに求められる機能

眼の検査と眼鏡製作のパッケージプランについて